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本気になんかならない

第32章 クリスマス会

「いるのかな?」

その窓は、やっぱり暗くって
だけど、時刻は21時半を優にまわっていて。

あのあとすぐに帰ってきて、今頃は
サナちゃんと一緒に眠ってるのかもしれない。

街灯直下の俺は、熱の残る缶で指を温めながら
調達した便箋に文字を散らす。

彼女の部屋番号が記された
シルバーグレイのポストにそっと差しこんで、

来週には新月
俺は星に願いながら、家に戻った。

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