本気になんかならない
第32章 クリスマス会
連絡のないままに週があけ、今日は23日。
月曜日の朝。
こども園は、俺の職場とひとつ道路をはさんだ位置にある。
前もっての申請がない限り、登園時間は7時~9時。
保育利用の北里は、きっと早めに来るだろうと、俺は早朝から職場周辺を掃除する。
「あら、宮石君。おはよう、めずらしいわね。
今日は朝から?
いつも妹さんを中学校まで送ってるんじゃなかった?」
落ち葉を集めていると、名前を呼ばれ、顔をあげた。
寒そうに両手をこすりあわせながらトナカイ先生が園から横断歩道を渡ってきたので、俺も挨拶を返す。
「おはようございます。
最近は、高3の弟が妹と一緒に登校してるんです。
部活引退して朝練もなくなったんで」
「そうなの。
仲良しのきょうだいでうらやましい」
そう言いながら、先生は旗を小脇に持って身をちじこませて歩道はしに立つ。
「今日は、旗当番ですか?」
「そうなの。
冬の当番は、この年じゃこたえるわぁ。
だけど、話し相手がいてよかった。
のど飴、食べる?」
そう言って、ニコニコと俺に黄色い包みを渡してくれた。
月曜日の朝。
こども園は、俺の職場とひとつ道路をはさんだ位置にある。
前もっての申請がない限り、登園時間は7時~9時。
保育利用の北里は、きっと早めに来るだろうと、俺は早朝から職場周辺を掃除する。
「あら、宮石君。おはよう、めずらしいわね。
今日は朝から?
いつも妹さんを中学校まで送ってるんじゃなかった?」
落ち葉を集めていると、名前を呼ばれ、顔をあげた。
寒そうに両手をこすりあわせながらトナカイ先生が園から横断歩道を渡ってきたので、俺も挨拶を返す。
「おはようございます。
最近は、高3の弟が妹と一緒に登校してるんです。
部活引退して朝練もなくなったんで」
「そうなの。
仲良しのきょうだいでうらやましい」
そう言いながら、先生は旗を小脇に持って身をちじこませて歩道はしに立つ。
「今日は、旗当番ですか?」
「そうなの。
冬の当番は、この年じゃこたえるわぁ。
だけど、話し相手がいてよかった。
のど飴、食べる?」
そう言って、ニコニコと俺に黄色い包みを渡してくれた。