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本気になんかならない

第33章 告白

ふいに顔をゆがませた彼女は、ケースを握ったままのグーの両手で俺の胸をドンッと殴る。

「一目惚れだって言ったじゃない!
なのにっ、なのに、俺は学生?俺は控え?
…何なのよっ?それっ!」

「えっ?でもっ…」

言いつくろうとした俺は、すぐに言葉を飲みこむ。
ここで彼女の気持ちを否定するなんて愚行だと思いなおして。
顔を覗くと、彼女はぷいとそっぽを向いた。

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