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本気になんかならない

第36章 夜は恋蛍

彼はテーブルに突っぷして寝ていた。

「起こしてやれよ?すっげ喜ぶぞ?」

「いいの。会えたから。
これ、、カッコいい…貰ってくね。じゃ」

料理中の彼の写真を入手した。
そのまま帰ろうとする私を引きとめる。

「こいつ、いいヤツだよ。そんなのわかってるんだろ?ちっさいことにこだわるなよ」

昔、つきあってたからって、気にすることじゃないかもしれない。

だからといって、和君と源氏物語の共演、、なんて、困る。

私の担当が誰であれ、彼が光の君なら、演技でもあまたの姫を口説こうとする彼に、リアルで嫉妬をしてしまいそうじゃない。
そんなの嫌よ。

「…バイバイ、和君」

お芝居は見に行くから、ね。。


てっきり私は、役者の件だと思ってた。
彼が会いたがってるなんて、サークル関係以外には思いつかなくて。

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