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本気になんかならない

第38章 ファーザークリスマス

小川さんと、夫婦に…。

突然すぎて戸惑いまくってるけど、冷静に考えれば…
紗波には父親ができるし、経済的にも段違いに安定する。

正直、生活するのがやっとで、紗波の教育費なんて考えられない現状。

女のコだもの、おしゃれしたい年頃はすぐ来るのに、洋服だって姪からのお下がりで。。

子どもたちがもう少し成長するまでは、これまでどおり臨時でいられれば、職場にかける迷惑だって最小限。

そしたら私も、もっと穏やかに紗波と遊んであげられると思う。

シンママにとって願ったり叶ったりの、お誘いなのかもしれない。。

小川さんも、悪い人じゃない。
年齢だって、つりあっている。

湖君のことをよく考えてる、紗波にもなつかれてる、良い父親…。

「今度、当社の10周年記念パーティーがあるのですが、そこで北里さんを我が妻だと御披露目したいなぁと夢にみてるんです」

「少し、、考えさせてください…」

そうは、言ったものの、この申し出は紗波が幸せになれるいちばんな道なんじゃないかって思えた。

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