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本気になんかならない

第39章 幸せ所有格

見かねた義姉が、助け船を出してくれる。

「あなた。もう遅いから紀ちゃんを休ませてあげて?
それに、紀ちゃんの彼は誠実だって、弟から聞いたわ」

「それを言ってる当人が、なぁ」

不服そうに兄は口を尖らせた。

「あのコはやんちゃだけど、わきまえてるわよ」

「わきまえた人間が、結婚式に部屋着で参列するかよ?」

「寝坊したんだもの、しかたないでしょう?遅刻よりマシよ」

「遅刻のほうがマシだろ?あれで高校の…」

いつもの仲良し喧嘩が始まった。

「おやすみなさい」
と一声かけて、私は部屋をあとにする。

寝室で、紗波を起こさないようにメールをチェック。

今日も、、ない…。

彼からの返事。

どうしたんだろう?

兄から毎晩、和君の悪口を聞かされて…
気が滅入っちゃってるから

彼の笑顔が見たいなぁ。。



翌日、職場を覗いてみた。
だけど、彼は休みのようだった。

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