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本気になんかならない

第41章 妹

ドアが閉まれば、クルマは動きだす。
行き先は、紗波ちゃんのいるこども園。

「そういえば和君、、さっきのところに妹さんと住んでるの?狭くない?」

あの家が狭い?
そんなこと初めて言われたな。

「帆澄もいるよ?今は留学中だけど」

「何部屋も借りてるの?」

「え?…」

ほんの少し考えて、思いだした。

「ごめん、ちゃんと話してなかったな。
以前、レストランに住みこみ?って聞かれて、そのままにしてたけど、あそこが俺の家なんだ」

「え?あれ家だったの?」

「うん、親戚の家。
だから、俺は住みこみのようなもの」

両親が亡くなったから、帆澄が継ぐはず。
俺は生みの母親の実家に、そのうち越すことになる。

って家の事情はまあ、今はいいか。

「すごい親戚がいるのね」

すごい?

そんなに多くないけどな。

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