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本気になんかならない

第42章 もうひとりの妹

「なら、私の笑顔のためにがんばってね?
応援してるよ?和波お義兄ちゃん」

俺、メグより年下だけど兄なの?
でも、そうかも。
メグに対する俺の気持ちって、きょうだいっぽい。

そんなこと思う俺に、メグは1枚の紙切れを差しだした。
それは、俺の元バイト先の名前と電話番号。

「まだお父さんの病室にいると思うから、行ってみて?
実は今日ね、この店でお姉ちゃんと早めにランチする予定だったの。
特別に、お義兄ちゃんに譲ってあげる」

せっかくの姉妹水入らずなランチを、俺が貰っていいのだろうか?
そうは思うけど、喜んで譲ってもらおう。

「…そうだな。もう一度、北里と話してみるよ。
教えてくれて、時間まで作ってくれて、ありがとう、メグ」

紙を受けとった俺を、不思議そうな表情でメグが見た。

「和波君、お姉ちゃんのこと、苗字で呼んでるの?どして?」

「え?うーん、タイミングがつかめなくて」

「和波君らしいね」

クスッと笑ったメグは立ちあがり、次いで俺も腰をあげた。

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