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本気になんかならない

第43章 扉

「あいかわらずおいしそうだな。さ、いただこっか」

それまでのやや重めの雰囲気を払拭したくて、俺は声を弾ませる。

椅子に腰を降ろして食べはじめようとすると、北里がそれに気づく。

「なにかしら?」

彼女のランチプレートの横に、カードが挟まっていたようで。

そこには『new days have begun』と記されていた。

「"新しい日々が始まった"?
……これ、恵がお店に頼んだんじゃないかしら?
あのコが好きな歌にそっくり」

彼女に微笑みが宿りだし、俺の口角もつられる。

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