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本気になんかならない

第43章 扉

「そうだったの……じゃあ、家賃とかは?
光熱費とか食費も、私たちにかかる費用はすべて払うから」

「家賃?」

北里じゃなくて、俺の安心のためになかば強引にここに住まわされるんだから、家賃なんて要らないけどな。
そんなこと言ったら、気を遣うかな?
出て行かれるのは嫌だし。

「…じゃあ、来週に白峯も入ってもらって相談しよう。
さ、明日は朝早く出発だぞ。
帰りに向こうの荷物をまとめよう」

このまま彼女を室内に引きいれたかったけど、北里が横にいないと不意に起きた紗波ちゃんが寂しがるだろう。

それにこんな話のあと
…身体で家賃なんて思われたくない。
そういうのは、愛情を理由だけにしたいから。

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