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ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~

第4章 ~中高生時代から大人時代~

1996年(平成8年)


披露宴も終盤に差し掛かり、私たちが挨拶を交わしていると、男性が一人…こっちへ向かって歩いてくる。
そして、花束を差し出し…――


「サオリちゃん、おめでとう。幸せになってね」

彼は、学生時代からの友人
トオルくん…

「サオリ。何で、コイツ呼んだんだよ?」

「…早く仲直りしてほしかったから……」

「リョウ! まだ怒ってるのかよ?」


リョウちゃんとトオルくんは、今 喧嘩の真っ最中。
しばらくの間、疎遠になっていた。
そのケンカの原因は、きっと私のせいだよね……
二人には申し訳ない気分でいっぱいだった。
だから、結婚式を切っ掛けに仲直りしてもらおうと思っていた。


「リョウ!いい加減、仲直りしようぜ。いつまでも意地張ってたら、サオリちゃんが気にするじゃないか」

そう、そう。
トオルくんだって、仲直りしたがってるんだから、リョウちゃんも……

なんて、思っていたら。

「オレは、絶対 お前を許す気になれないからな」

リョウちゃんは、トオルくんの顔も見ずに応えた。

すると、今度はトオルくんが…

「リョウ… オレは、本当にサオリちゃんとお前が、上手くいってほしいって思ってたんだぜ。それなのに、お前がサオリちゃんを1年以上もほっとくから…」

「何だよ? じゃぁ、オレの方が悪いみたいじゃんか」

やばい!
険悪なムード…

「ふ、二人とも落ち着いて! 今日は、『結婚式』だよ」

慌てて喧嘩を止めようとして、思わず口走った。
そのとき、二人とも我に返ったのか、冷静になったみたいだ。

「そうだな。いつまでも、昔のことでウジウジしてたら、みっともないよな」

「あぁ そうだよ。また 昔みたいに、”親友”に戻ろうぜ」

トオルくんが、ちょっとホッとしたかのように、リョウちゃんに相槌を打った。

そう、そう。
良かった! これでもう、仲直り、仲直り(笑



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