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北アルプスの少女と廃寺

第2章 干し草でベッドを作ろう

「ふむ、だいぶ形になってきたな。そろそろ仕上げといくか、若いの」


「いま、もみじちゃんが真ん中で重しになってくれていますから。
これならイケます!」


「よーし
押すぞー!
突き上げるように押すんだぞー!」


「せーの!」



「すっごーい!
ベッドがガクガク揺れてるー!」




「ああ…
少し中のほうに出てきてるかな?」


「それもいたしかたあるまい」


「ヤダヤダ!
外出して!外!」




「お前らいいかげんにせんかーーー!!」




「わ、びっくりしたー」


「…えっ?
なんですか?
おじいさん」


「どうしたい大将?何事だ?」



「さっきからお前らはいったい何をやっとるんじゃーー!」



「見ての通り…
ベッドを作ってます」


「ねー?
見て見て
もう完成したわよ、ほら」


「なかなかうまくいったぜ。なにをそんな怒っているんだ?じいさん」





「…いや、その
なんじゃわ」




「笑のベッドじゃな…」



「?
変なおじいさん」

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