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すぐそばにいる君を

第1章 なんであなたとこんなこと!?

「はーる!」
声を弾ませながらやってきたのは、私の友人みいヤンこと宮川亜矢子だった。
「ね、ね。まさか春が選ばれるなんて思ってなかったけど、よかったね」
「……何が?」
「だって、村中ってとっつきにくいところあるけど、クラスからはイケメンの分類に入るって言われてるじゃん」
にこやかに、生き生きと話すみいヤンを見つめ、ため息が出てくる。
そう、村中旱(ひでり)は顔はそれなりにいけているらしいが、どこか冷たさがあって話しかけにくくいつもクラスでは一人で過ごしていることが多い。
こう言うと大体の人は眼鏡をかけて本をいつも読んでいると言うイメージを持つ人もいるかもしれないが、そうではない。
視力はとても良いらしく、後ろの席に座り、外を眺める毎日を大体送っている。
全く話したことのない人どどう接すればいいのかわからないから憂鬱でしかなかった。

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