
友達のままがいい
第5章 (過去)社会人
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「一馬!!飲ませすぎだって」
「平気平気!!なぁ?花??」
「へ~き、へ~き、じぇんじぇん、問題にゃいよ」
酔っ払いすぎて言葉になっていない事さえ気がついていない花は、徳利に手を伸ばしてそのまま飲もうとしたので紀子とふたりで止めた、
「花!それ以上飲んじゃダメだって」
「え~…紀子のばかぁ~けちんぼっ」
必死に止める紀子に向かって悪態をつきだしながら絡み始めた。
「そのお酒ちょ~らい…まだ飲み…うっ…」
紀子の手から徳利を奪い取ろうとした時、吐きそうに口を押さえた。
「ちょっ!!吐いちゃだめだよ。我慢して!!」
慌てた私たちは花を両脇から担ぐようにしてトイレにかけこんだ。
トイレに入るなり便器に顔をつっこみ吐き出す花に紀子と苦笑いしなが背中をさすり続けた。
「紀子は戻ってていいよ。もう少し落ち着かせたら戻るから」
「そう?じゃあ、戻って一馬絞めとくから」
紀子はガッツポーズをしながら戻っていった。
