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友達のままがいい

第4章 (過去)高校生

私たちは中学を卒業し、それぞれの高校に進学した。
みんなバラバラになる中、私と則ちゃんと美鈴だけが家から通える同じ高校に入学する。
高校を卒業してすぐに働きたい私と則ちゃんは情報科を選択し、普通科を選択した美鈴とはクラスが別れてしまった。
だけど情報科は二クラスしかなく、則ちゃんと久しぶりに同じクラスになれてクラス表を見た時は飛び跳ねる程うれしかった。
同じクラスには同じ中学から来た子も数名いたけど、なんとなく則ちゃんと一緒に居ることが多くなり、自然と学校にも一緒に行くようになった。
そして、自然と手を繋ぐようになっていた。
付き合っているわけでもないけど、いつの頃からが自然と手を繋ぐようになった。
彼にとっては意味がないのかもしれない。
理由を知りたいと思ったこともあったけど怖くて聞けない。
この幸せの時間を守るために沈黙を守ることを決めた。
この頃には私は則ちゃんに恋をしていた。
きっかけなどはない。
いつの間にか目で彼を追うようになり、そんな自分に気が付いた。
その時に、あの日の美春ちゃんへの嫉妬の意味を自覚した。
そう、ずっと前から私は彼に恋をしていた。
ただ自分で気がつかなかっただけ…

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