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Kissシリーズ

第15章 ライバルとのキス

ジッと見ていたせいで、逆に見つめ返された。

「…気付きたくないことに気付いただけ」

告白してきたコイツの顔を、今は私がしているだろう。

シャクだ…。とってもシャク。コイツの気持ちが本当に分かる。

だから…私はキスをした。

私から、キス。

「んぅっ」

唇を合わせるだけの、軽いキス。

アイツの体に抱きついた。

「幸せにしてあげる」

「えっ?」

「私の全身全霊全力をもって、アンタを幸せにしてあげるって言ってんの。喜びなさいよ。一生をかけるんだから」

「それって俺のセリフ…」

「良いじゃない」

私は顔を上げ、真っ赤になったアイツに極上の笑みを浮かべて見せる。

「私達、両思いなんだから!」

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