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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第12章  愛を識るとき

  


 半ば自分に言い訊かせている言葉だった。


「〝勘違い〟・・・?」


「ええ。無闇矢鱈に優しくしたりすると女の子は、みんな勘違いしちゃいますから・・・気をつけた方がいいですよ。」


 彼への気持ちを勘違いしないためにも自分に言い訊かせた。


「全く、君は・・・・・・」


 彼の深いため息で胸が痛んだのも勘違いだ。


「あと、何度言えば〝本気〟だと理解してくれるんだ?」


「え・・・っ??」


 腕が身体から離れ自分に覆い被さるような体勢を彼が取る。


「全く。大いにその〝勘違い〟とやらをしてくれていいぞ。」


「あ、の・・・ジュリアス・・・・・・さっンっ!!?」


 訊き返そうとすると唇が重なった。


「んっ、・・・待って!」


 流されそうなのを止める。


「なんだ。」


「ジュリアスさん。私を、〝好き〟・・・なんですか?」


  

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