テキストサイズ

ソレは、そっと降り積もる・・・。

第2章  一般人からセレブへ

  


 綺麗なエメラルドの瞳に見つめられて思考が停止した。


「そうだ。君を〝妻にする〟。」


「なんの、冗談・・・ですか?」


 本当に頭がパンクしてしまいそうだ。男の口にする言葉が全く理解できない。


「俺の国に連れて帰る。」


「〝俺の、国〟・・・?あなたは、誰?」


 昨夜は、全く相手の素性を知らなかったし知るような余裕がなかった。そう言えば、高級車に乗っていた。そして明らかに日本人ではない容姿。
 銀髪に近い綺麗なブロンドに宝石のようなエメラルドの瞳。どこぞのセレブか?


「俺は、ジュリアスと言う。仕事で日本に来た。」


「あなたの、国って・・・?」


「お、興味が沸いてきたようだな。我が花嫁の質問ならいくらでも訊こう。」


「そ、そう言うんじゃありませんっ。素性も知らないと、不安じゃ・・・ないですか。」


  

ストーリーメニュー

TOPTOPへ