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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第2章  一般人からセレブへ

  


「名前も訊かないままだったからな礼儀を欠いたのは、俺だ。申し訳ない。それに処女だとは、思いもしなかった・・・。身体は、大丈夫か?」


「1人に、して・・・下さい。」


 頭が混乱しているし少なからず抱いた恐怖に身体が震えている。男と2人きりなんて・・・とんでもない。


「それは、叶えてやれない。」


「なんでですか。償いですか?そんなの要りませんっ・・・もう、放っておいて!」


 布団をまくり飛び起きて男に叫んだ。感情がグルグルと渦を巻いていて息苦しい。


「落ち着け、身体に障《サワ》る。」


「いやっ、離し・・・・・・ッん?!!」


 ふらついた身体を支えてくれただけだが過剰に反応してしまい声を荒げると唇が重なった。


「っ、全く・・・俺の花嫁は、パニック体質なのか?」


「へ・・・〝花、嫁〟・・・・・・?」


  

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