テキストサイズ

ソレは、そっと降り積もる・・・。

第25章   想い合うと云うこと

  


「そうでしたか・・・。それなのに私を選んで下さったんですね、ジュリアスさんは。」


「そんな大層なことじゃない。
(俺は、俺の決められたレールに乗りたくなくって君を攫《サラ》った。それなのに・・・)」


 彼女の優しさが愛おしい。


「珱月・・・・・・君を好きになってよかったよ。」


「ふふ、光栄です。私も初恋がこんな素敵な方で倖せです。」


「珱月に言っておきたいことがある。」


「はい、なんでしょう。」


 彼女の背中に回す腕にギュッと力を込める。


「これからやっぱり厄介ごとが・・・多くなる。珱月を傷付けたくなくってもきっと周りから色々とされると思う。それでも俺を信じて俺だけ見つめて付いて来て欲しい・・・。」


 本当にこれからも邪魔も反対も攻撃も様々行われるだろう。ミエリアがこれくらいで引き下がるとも思えない。


 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ