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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第28章  操られた上奏

  


「な、んと・・・」

「それは、まことか・・・?」

「なんと、言うことだ・・・・・・」


 重臣たちは、慌てふためいている。ソレは、そうだろう。まさかこんなことがあるだなんて・・・。


「お話しが遅れて申し訳ありません。しかし皆さまにここまで騒がれるとは、思っていませんでしたので・・・。しかし王さまには、お許しは頂いています。」


 重臣たちは、ジュリアスの言葉で可哀想になるくらいの項垂《ウナダ》れている。


「さぁ、これで判ったな。」


「なんて・・・ことだ。」

「どう言うことですかっ!!」

「これは、どう言うことなんですかっ!!」


 重臣たちは、後ろに控えていたジュリアスの父親に叫んでいたのだ。


「この次、もしも・・・同じような上奏を上げるのならきちんと考えてからにしろよ。」


  

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