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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第4章   復讐の道具ですか?

  


「俺は、真剣なのだがな・・・。」


「そうですか・・・
(嘘つき。両親を困らせたいだけのお坊ちゃまの気まぐれのクセに。)」


 話しを訊いてしまっては、素直に言葉を受け取ることが出来ない。


「なにが知りたい?前にもこんなことがあったな。」


「(このイケメンッ、卑怯っ!!)」


 にこっと笑われてその顔のハイスペックさに心の中で打ち拉《ヒシ》がれる。


「知りたくなんてありません。私を早く日本に帰して下さい。」


 気持ちがブレないうちに再度宣言しておいた。


「全く・・・我が花嫁は、学習能力に難があるのか?」


「なっ、失礼な・・・・・・ん゛っ!!?
(また、キス・・・・・・ッ)」


 唇が重なるとろくなことがない。それは、十分学習した。男は、有耶無耶にするのに自分のキスのテクニックを初心《ウブ》だからと繰り出してくるのだ。


  

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