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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第1章   最悪の出逢い

  


「ん・・・キツ。。。」


「っ、あ、ああ・・・」


 うわ言のように声を漏らすだけだった。

 パチュ バチュンッ 唇が離れたと同時に男の律動が始まった。


「っ、めちゃくちゃ・・・キツいんだけど。。。」


 そんな言葉に返せる余裕などない。ただ自分の不幸を呪うだけだった。
 きちんと確認してから入ればよかった。
 この部屋の担当が来ないのだからこの客は、ブラックだったのかも知れない。それか担当がドタキャンしたのを隠すためにマスターがなにも客に説明もしないで放置していたのか・・・どちらにしてもきちんと確認してから入ればよかった。
 ここは、色町だ。
 下働きでも襲われる。常識のある客などほとんどいない。だから時給が高い。
 もし、〝なにかあっても〟自己責任・・・・・・雇われるときの説明が今ごろ頭を巡るなんて。


  

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