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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第6章  〝愛〟を知らない

  


「いえ・・・」


 ボソッと本音がこぼれ落ちて慌てて取り繕った。


「あんな〝仕置き〟を受けてもまだ、そんなことを言っているのか?」


「あっ・・・ジュリアスさっ?!!」


 間を空けて座っていたが引き寄せられる。


「本当に・・・厄介なものだ。拒まれると屈伏させたくなる。ワザと、やっているのか?」


「そ、んな・・・ワザとやったりしませんっ!!」


「はは。なら、なお・・・始末に負えんな。。。」


「ッ?!!」


「ん、ちゅる くちゅ・・・」


「ぷはっ!だ、め・・・ッ」


 久しぶりのキスに頭が痺れる。


「ん?どうかしたのか?」


「ここじゃ、だめ・・・です。」


「はは、じゃあ・・・どこなら〝イイ〟んだ?」


「へ、え・・・・・・ッ?!!」


 自分が誘い文句を言ってしまったのだと気が付いたときには、遅かった。



 堕ちたのは、なに。


  

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