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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第9章  夫婦になる前に営みを・・・

  


「見える処にキスマークなんか付けてるからよ。」


「・・・気を付けます。」


「そうね。気を付けなさいね。」


「はい・・・・・・」


 こんな王妃が気に掛けてくれるので力には、なっている。仕えていて本当に気分のいい主君夫妻だと思う。


「珱月が大変だったのでしょう?反省してるわ。だから、お詫びよ。」


 綺麗な包みを差し出された。


「なんでしょうか。」


「王宮の職人に作らせたわ。お詫びにお茶菓子として食べさせてあげて。」


「判り、ました・・・」


 受け取って包みは、明らかに手間の掛かった物だと判る。


「ところで、さっき〝なにを〟ニヤついて歩いてたのかなぁ~?」


「(顔に、出てたのか・・・)」


 自分がそんなにも浮かれていたのかと思い執事の〝初恋〟と言う言葉を思い返していた。


「なんのことでしょうか。」


  

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