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君を乗せた空

第1章 SIDE‐RUKA

「せんせー!ばぁいばーい!!!」

けたたましく、同級生のギャルぶったコ達が、リノリウムの廊下を駆けて行く。

飯島先生は、おー、と言いながら、黒縁眼鏡の奥の眼だけで、彼女達に笑いかける。

ちょっと絵の具で汚れた白衣も、彼にはよく似合っている。
飯島先生は、この中学校の、特に女子生徒に人気を誇る、まだ26歳の美術教師だ。

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