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恋の声

第8章 初めての…

私は、エッチをしたことがない。
ましてやひとりエッチのやり方は知らない。

高校の時に、バスケ部の主将で結構モテるような彼氏がいたが、私が未経験であった為、そういう行為が上手に出来ずなんやかんやで別れてしまった。

膣が狭く、硬い…と言われたことは覚えている。
つまり恋のABCのうち、Bまでは経験済みだった。
知識は、あるが経験がない。
今まで全くモテないというわけではなかったが、自分から疎遠になっていた。

なんで今、自分の膣からこんなにヌルッとした液体が出て来ているのか理由が分からない。

これは、佐々くんを思って出たのか…それとも瀬戸さんを思って出たのか…

「…っ、痛いな…」
膣が痛いくらいに締まる。きゅうきゅうと、自分で自分を締め付けて痛い。
代わりにどんどん濡れて溢れてくる。

したことがない。しかし、魔が差した。
私は自分の指を人差し指だけ膣の中に入れてみた。
ゆっくりと推し進めれば痛くない。
代わりに指を締め付けるから、先ほどより痛みは軽減した。
濡れているから、そんなに抵抗なく入っていった。
2本目も入るだろうか…

ゆっくりと中指を入れてみる。2本目の指はしまっているせいか少し抵抗がある。痛いでも入らないことはない。
出血もしない。
リラックスしているから少しずつ痛みはなくなる。きゅうきゅうと締め付けるのも落ち着いてきた。
今度はその2本の指を膣から出し入れし、動かす
「うっ……んつ…」

異物感はあるが、噂に聞く気持ち良さは感じない。
異物感が中から外に動いているような不思議な感覚があるのみだった。

「…全然気持ちよくない…」
濡れてびしょびしょになった指を眺めて、一層切なさが増す。

「何してるんだろ私…」


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