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恋のハードル高し!!

第38章 似たもの同士

「怪我は?」


「…大丈夫。」



逞を組み引いて倒れたから、衝撃に痛みはあったけど、怪我は…ない。

ちょっと土のついた制服を、怪我のしていない手の甲で払ってくれた逞は、自分のほうが怪我して血も出しているのに、私の怪我を気にしてくれて…自分のほうが土がついてるのに、私の制服を先に払ってくれた。



「タク…ごめん。」


「…はぁ、本当だよ。」



呆れ果てた言い方をして、水道に向かった。土のついた腕と手を水で綺麗に洗い流した。

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