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ふぃくしょんエッチ

第3章 トウメイニンゲン

***


「ここか…」



豪雨の中、不気味にただずむ
その建物を見つめる。

ブルックス…研究所…。


あの廃墟の位置を知った時は
吃驚だった。


研究所近くで歩いても10分ほどの
近さだったのだ。


そんなことさえ
あの“影”の意図を感じる。


『ち…っ何で、先に教えねぇんだよ…』


あの影の事が正直分からなくなっていた。


味方だったのか?敵だったのか?

あいつは、アンナもジェーンも
死んだと言った。


だけど…ジェーンは生きているかもしれない。


いや、もしかしたらあの時点では…もう…



『…………っ考えるな、俺』


そうだ。
そんな、物騒な事考えちゃダメだ。


ジェーンは生きている。
絶対に生きている。


『待ってろ!今、行くからな!!』


バシャバシャと雨を弾く音だけが
響いていったのだった。




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