
ふぃくしょんエッチ
第4章 愛神さま!!
『ま、愛菜!速いよっ!』
「あ…ごめんごめん…」
ようやく立ち止まると
いつのまにか校門を抜けていた。
愛菜の方をチラリと見ると
苦虫を潰したような顔をしている。
「その…葵…あれは…」
『…………うん』
「気にしないで!愛は奪ってなんぼよ!」
言葉を濁した愛菜は私を元気づけるように肩を叩く。
あれは紛れもなく…彼女に違いない。
亮ちゃんの腕に絡むことが出来るのは彼女だけだ。
彼女じゃないにしても…失恋には変わりないだろう。
だって亮ちゃんの笑顔…
あんな笑顔初めて見たもん。
