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狂恋 ~狂おしい恋に身を焦がす~【BL】

第1章 10年ぶりの再会

甘い痺れが腰にくる。

久し振りに味わう利人の味は、ハチミツよりも甘くて、蕩けそうになる。

舌のザラザラした表面や、ヌルヌルした裏に触れるたびに、腰が何度もはね上がる。

「んっ…ちゅっ。利っ…人」

腰が浮かぶたびに、利人の熱い欲望に触れる。

オレ自身もすでに熱く硬くなっている。

すでにお互いの欲望に火が付いてしまっている。

こうなればもう止められないことを、オレは知っている。

だからもうガマンせず、利人に強くしがみつく。

十年前まではつけていなかった利人の香水の匂いに、目が眩む。

フェロモンと合わせて、とんでもない威力を発しているなぁ。

「ふふっ。久し振りだと、燃えますね」

「十年前に若返った気分になるな」

「十年前はこんなに余裕なんてなかったですよ。あなたがすぐに欲しくて、たまらなかったんですから」

利人はオレの左手を掴み、薬指に口付ける。

「今度、ジュエリーショップに行きましょう」

「ペアリングでも作るつもりか?」

「いいえ、結婚指輪ですよ」

…どちらも似たようなものだが、明らかに後者の方が拘束力はあるな。

「あと首輪も作りましょうか?」

「えっ?」

サッと顔から血の気が引く。

「今度逃げ出したら、首輪で繋いで飼ってあげますよ。一生、ね?」

満面の笑みで言われても、全身が鳥肌を立つのは止められないっ!

「にっ逃げない! もう二度と逃げないからっ!」

「信じていますよ?」

頭を何度も縦に振ると、ようやく左手は放された。

そしてゆっくりと利人の頭がオレの胸へ下りてくる。

「ふぁっ…」

胸の突起を舌で舐め上げられて、自分でも信じられないほど甘い声がもれた。

「雅夜の喘ぎ声、久し振りに聞くとゾクゾクしますね。それに胸の感触も久し振りだと…」

言葉を紡ぐよりも、胸の愛撫に集中しだした。

「んんっ、あぁ…!」

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