テキストサイズ

オオカミは淫らな仔羊に欲情する

第26章 浮かれてる場合じゃないっ!!


「そう。嵐山茶房で鉢合わせたのも偶然じゃない。
 教室でお前が森下と話してるの聞いたから」


 あ、やだ ―― 各務さんって、
 意外と可愛い……


「あ、そう、だったの……」


 嬉しい、かも。


「ってコトで、そろそろ帰りますね……」


  でもまた彼に腕を掴まれ、
  今度は、ベッドに引き倒された。


「何もやんないから、泊まっていけよ」


  また艶っぽい視線を向けられ、
  ついつい彼の首に手を回してしまう。

  しかも彼の片膝が、私の両脚の間に入って来る。

  もう、下着もバレたし、このまま一気に
  なだれこみたい感じだが、帰るしかあるまい。

  私が黙って頭を振ると、   
  彼は唇を離し、顔を近づけたまま言った。


「なら明日、俺の為に時間作ってくれる?」

「あ、うん……」

「絶対約束な」


 また犬になった。

 背後にふりふり揺れるしっぽが見える。
 その後タクシーで港南寮まで送ってくれて、
 玄関先で別れた。


 ―― 本当に"下着確認"だけだった…。

 でも、きっと次はヤる気なんだろうな。

 両方いかにも勝負下着だとあざとすぎるし……
 一体どんな下着を身につければ良いのやら。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ