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私の初めては君のもの

第2章 俺の彼女

「それはどうかな?」

ニヤリと笑った俺。

美結が少しだけ青ざめて、俺のことを見る。

俺は、その顔を見なかったことにして、思い切りバイクを飛ばす。

法律ギリギリの速度で運転している。

「飛ばさないでって言ったでしょ!」

「ごめんごめん!」

耳を切る風の音に混じって、美結の声が聞こえる。

バイクを運転しながら、ふと、美結を初めてバイクに乗せたのは俺だったなと思い出す。

付き合いたての頃は、美結はバイクに乗ったことがなかったから。

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