注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。
第18章 麻酔科医の術前診察
「ベッドに戻ろうか?これ以上は疲れが出ちゃうから。」
『もう少し。』
「明日に差し支えるからがベッドに戻りな。」
『ここにいる。』
「寒くないの?夕方になって気温が下がってるから体が冷えないようにしないと。」
『大丈夫。』
「大丈夫じゃないよ。ベッドに戻ろう。」
『ここでいい。』
「ここじゃ診察できないからベッドに戻って。同じことばかり言わせないよ。」
『ここがいい。』
「なんでごねるかな?」
『自分でもわかんない。』
「それじゃあ僕と一緒に頭の中を整理してみようか?」
『うん。』
私は、こくりと頷いた。
「生きる上で、自分の意思でどうにかなることと、どうにもならないことがあるよね?病気はどっちに入る?」
『自分ではどうにもならない方。』
「手術はどっちにに入る?」
『手術もどうにもならない方。』
「だったら自分ではどうにもならないことで悩んだりしても結論なんか出ないはずだよ。」
『…』
「でも医療スタッフを信じることは、自分の意思でどうにかなるよね?」
『なる。』
「僕らを信じてまかせてくれる?」
『うん。お願いします。』
「ちゃんとやるって約束するよ。」
『約束ね…』
私たちは指を絡めて、指切りをした。
そしてベッドに戻り、診察をうけた。
『もう少し。』
「明日に差し支えるからがベッドに戻りな。」
『ここにいる。』
「寒くないの?夕方になって気温が下がってるから体が冷えないようにしないと。」
『大丈夫。』
「大丈夫じゃないよ。ベッドに戻ろう。」
『ここでいい。』
「ここじゃ診察できないからベッドに戻って。同じことばかり言わせないよ。」
『ここがいい。』
「なんでごねるかな?」
『自分でもわかんない。』
「それじゃあ僕と一緒に頭の中を整理してみようか?」
『うん。』
私は、こくりと頷いた。
「生きる上で、自分の意思でどうにかなることと、どうにもならないことがあるよね?病気はどっちに入る?」
『自分ではどうにもならない方。』
「手術はどっちにに入る?」
『手術もどうにもならない方。』
「だったら自分ではどうにもならないことで悩んだりしても結論なんか出ないはずだよ。」
『…』
「でも医療スタッフを信じることは、自分の意思でどうにかなるよね?」
『なる。』
「僕らを信じてまかせてくれる?」
『うん。お願いします。』
「ちゃんとやるって約束するよ。」
『約束ね…』
私たちは指を絡めて、指切りをした。
そしてベッドに戻り、診察をうけた。