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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第19章 修正型電気けいれん療法*(2)

「美優、オペ室の雰囲気が明るくて拍子抜けしてる?どんなの想像してたの?」





ベッドに横向きに腰かけた私に、瀧くんが尋ねた。






『どんなのって…グッドドクターとかコード・ブルーとか?』






「それはドラマの世界だな。(笑)」






確かに二人でおしゃべりしていると
ここが手術室とは思えない。






『ところでまだ始まらないの?』






「まだ肝心な人が来てないからね」






『桜庭先生、遅れてくるなんて図々しいよね』







「まぁ、そう言うなって。桜庭先生も忙しい人なんだし。待ってられないなら先に血圧と心電図装着しちゃおう。」








『私が眠っている間に変なことしないでね。絶対だよ。(笑)』






「しねーよ。ばーか」





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