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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第21章 処女膜閉鎖症

桜庭先生とギュツと手を繋いで歩き、婦人科外来の受付まで歩いてきた。






「問診票もらってくるから待ってて」








待合室には、出産間近の臨月の妊婦さんが数人いた。


私達は、後ろの方の長椅子に並んで腰かけた。







「この問診票記入しといて。すぐに呼ばれるはずだから。」








『先生も一緒に診察室に入る?』







「僕はここで待ってるよ。」






『……それは"先生の彼女さん"じゃないから?』






「違うよ。婦人科の先生を信用してるからだよ。」






『だよね。変なこと聞いちゃったね。』






「問診票、書いちゃいな。」







◆本日来院された理由は何ですか?当てはまる項目に○をつけてご記入ください。



月経不順
月経痛
おりものが気になる
性交痛
陰部のかゆみ
腹痛
子宮がん検診
更年期症状
避妊の相談
その他






◆性交渉の有無
性交あり
性交なし





◆前回の月経について

いつ→ 月 日から 月 日まで
(周期 日)







『先生、ここ書けない。生理はずっと来てない。』





「生理来てないの?なんで教えてくれなかったの?」





『ごめん。』





「そこは空欄にしていいから婦人科の先生にちゃんと話して。」






『そうする。なんか緊張しちゃうな〜』






どさくさにまぎれて私は、先生の肩に
そっと寄りかかって甘えてみた。




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