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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第4章 VCG検査

カシャッカシャッ



一度目の撮影が終わるとマジックミラーの向こうから、注射器を手にした先生が出てきた。



「2枚目の撮影の前に造影剤の注射するからね」





アルコール綿で消毒されてヒャッとした。
なんだか急に怖くなってしまった。




『怖いなら目を閉じてていいよ。動くと危ないから動かないで』




『ごめんなさい…』





「親指を中に握ってて。チクッとするよ」




『いたーっ』




「もうすぐ終わるから動かないで。頑張ろうね」




造影剤の注射が終わると、全身がカーッと熱くなる感じがした。





『先生、なんかおかしい』




「造影剤のせいだから大丈夫だよ。注射の前に説明しておくべきだったね」




『早く終わりにして』





「それじゃ体をこちら側に傾けて撮影するよ」





カシャッカシャッ




「美優ちゃん、次はうつ伏せになれる?これで終わりだから少し頑張ってくれるかな?」





カシャッカシャッカシャッ




「はい。おしまい。ゆっくりでいいから起き上がろう」





『まだ体が熱いんだけど』





「内田くんにお迎えきてもらって、お部屋でゆっくり休もうね」





『うん』




「はい。お疲れ様でした」





『ありがとうございました』



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