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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第35章 I love you (3)

「ちょっとスプーン貸してみな。」









そう言って、私からスプーンを取り上げて
デミグラスソースを自分の口へ運んだ。









「なんだよ。美味しいじゃん。」









『え?』









「もう少し薄味を想像してたけど普通に美味しいじゃん。サラダも一口もらうよ。」











『そんなに美味しいなら全部召し上がれ。どうぞ』








「僕が食べてどうするのさ。美優が食べるんだよ。スプーン握ってごらん。」










『お昼はもういい。夜は食べるから。』










「お昼も夜も食べるんだよ。」










『そんなこと言われても。』








「スプーン握るところからね。」









『いらない。』









「食事介助してあげたら食べれる?まぁ、いいから口開けてみな。」









『あ〜ん。』









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