テキストサイズ

注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第4章 VCG検査

VCG検査は「排尿時膀胱検査」の略らしい。



私は着替えを済ませて診察台に横になった。



「診察台が少し上がります」




診察台の回りは、脇坂先生と女性スタッフだけになっていた。




「失礼しますね」と、看護師さんが検査着を上にあげたせいで私の下半身は丸見えになってしまった。




しかも股の間に脇坂先生が立ってるなんて。






無理なんだけど。


m(。≧Д≦。)m





「美優ちゃん、もうちょっと足開いてくれるかな?それじゃ見えないんだ」




m(。≧Д≦。)m





「消毒が終わったらカテーテル入れるよ。その前にゆっくり深呼吸してみようか?」






やだ。無理。無理。


足、閉じたい。





「力が入っちゃうと余計痛いからね。リラックスしてて」




そんなのできないよ。バカ。



なんで"やる"って言っちゃったんだろう。


私の方がよっぱどバカだっ。



o(T□T)o





「それじゃカテ入るから。ちょっと痛いよ」





いたいーーーっ




私の体が動いたせいで、回りの看護師さんが慌てて私を押さえつけた。




やめてーー。



痛いってばーー。




「美優ちゃん、カテーテルからおしっこ出てるからね」






先生、余計なこと言わないで!


恥ずかしいでしょっ!




「おしっこ全部出たからカテーテルを抜くよ」





『先生、もうやめて』




「どうした?気分が悪い?」





『違う。もうやめてほしいの』





先生の指示で私の体に毛布が掛けられた。





「あとちょっとなのに、ここでやめちゃうの?」





『やめたいんだもん』




「最初からもう一度やる方がつらいよ。少し休憩しよう」





脇坂先生は、笑顔でごまかした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ