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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第40章 けんか

「おはよう。」









朝の回診にきた脇坂先生は、いつもと変わらぬ笑顔だった。







『先生、昨日はごめんなさい。
私がどうかしていたの。』









「僕もどうかしてたよ。」










『紹介状、もう書いちゃった?』








「紹介状の話はしたけど、そんなもの用意してないよ。売り言葉に買い言葉で、けして僕の本心じゃない。」











『…よかったぁ。』








「僕は、美優ちゃんが笑顔て退院する日まで
一番近くで見守るよーー。」








『…せんせい。』








「けんかはよくないけど、たまには、互いのキモチを吐き出すことも必要かもしれないね。雨降って地固まる。さあ、仲直りの握手をしよう。」









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