注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。
第45章 眠れる森の美優*(1)
*3か月後… ICU
「洋輔。」
脇坂先生が、下の名前を呼ばれて後ろを振り替えると、双子の兄の葵がいた。
「泊まりの荷物持ってきた。」
「ありがとう。助かるよ。」
「洋輔が全然家に帰らないから、母さんが心配してる。少しは家に帰って休まないと体が持たないぞ。」
「ここで仮眠を取ってるから心配いらないよ。」
「でもな。」
「美優ちゃんの隣にいてあげたいんだ。」
「そんなこと言ったって意識不明の昏睡状態が3ヶ月も続いてるんだ。この先だって、意識が戻る可能性は限りなく低い…」
「わかってるよ。」
「わかってるならリハビリ施設のついた長期療養型病院を探しておけ。このままICUのベッドを占領させておくわけにいかないはずだ。」
「ばか言わないでくれ。このまま見捨てられるわけがない。」
「とにかく、一度家に帰ってこい。」
「そうするよ。」
「約束だからな。帰ってこいよ。」
「ああ。」
「洋輔。」
脇坂先生が、下の名前を呼ばれて後ろを振り替えると、双子の兄の葵がいた。
「泊まりの荷物持ってきた。」
「ありがとう。助かるよ。」
「洋輔が全然家に帰らないから、母さんが心配してる。少しは家に帰って休まないと体が持たないぞ。」
「ここで仮眠を取ってるから心配いらないよ。」
「でもな。」
「美優ちゃんの隣にいてあげたいんだ。」
「そんなこと言ったって意識不明の昏睡状態が3ヶ月も続いてるんだ。この先だって、意識が戻る可能性は限りなく低い…」
「わかってるよ。」
「わかってるならリハビリ施設のついた長期療養型病院を探しておけ。このままICUのベッドを占領させておくわけにいかないはずだ。」
「ばか言わないでくれ。このまま見捨てられるわけがない。」
「とにかく、一度家に帰ってこい。」
「そうするよ。」
「約束だからな。帰ってこいよ。」
「ああ。」