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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第45章 眠れる森の美優*(1)

高熱のせいで意識が朦朧としたまま
レントゲン撮影を終え、車椅子で
ICUのベッドへ連れてこられた。








ICU(集中治療室)では、どの患者さんも皆
酸素マスクをつけて、たくさん点滴と
管で繋がれていた。







そして、濃紺のオペ着を着用したドクターや
ナース達が機敏に動いていた。








ドラマの世界と同じで、まるで戦場。






ICUのベッドに横になると、すぐに研修医がやって来て「これを服薬してください。」と言って口腔崩壊錠を手渡された。








口に含むと、人工的なバナナ味に吐き気を覚えたが、同時にかろうじて保っていた意識も失ってしまった。





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