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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第6章 膀胱鏡検査

左と左で手を繋いだ。



手と手の温もりが私に安らぎを与え、痛みから解放された。



先生は片手で膀胱鏡を動かしていた。




「膀胱の中はとってもきれいだったから何も心配いらないよ」




『よかったぁ』





「抜くときもゆっくりやるからできるだけリラックスね。スルーと抜けるから」





はぁーー。終わりがあってよかった。




ほんのわずかな時間が永遠のように感じられた。






「美優ちゃんお疲れさま。洗浄したら終わりだよ」





検査は激痛だったけど、脇坂先生と手を繋げたことは嬉しかった。




毎日、少しずつ、確実に脇坂先生のことが好きになってく。



こんなに優しくされたら誰だって、絶対好きになるはず。




(///∇///)



「美優ちゃん、別の検査も追加していい?」




え、追加? まじで?




「ゆっくり着替えてからでいいからね」





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