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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第9章 発熱

翌朝、目を醒ました時に点滴バックがひとつ増えていた。



トントン



「おはよう。朝の回診です」




『おはようございます』





「気分はどう?夜は眠れた?」




『あんまり。今日も泣きたくなっちゃうかもしれない…』




「今日は天気も雨だしね。憂鬱になりがちかな?」




『…うん』




「ひとりで泣いたらどんどん辛くなっちゃうからね。泣きたくなったらナースコールだよ。必ず僕が来るようにするから」




『先生忙しいんでしょ?いいの?』





「いいよ」





本当言うとね、美優ちゃんのことが気になって
他の仕事が手につかないんだ。






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