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美大の入学試験対策──ヌード初挑戦──

第6章 彼女のレオタード

倒錯の世界だわ──

セミプロのヌードモデルなのに一枚も脱いでいない私は、部屋の隅に立って初々しい新人モデルを見ていた。

新人モデル──少年の彼女はレオタードに着替えていた。
黒一色のバレエ教室のようなレオタードだなと思っていたら、本当に彼女はバレエを習っていた。

白い肌が映える。美しい体のラインが映える。

スタイルいいなー。

同性が見ても、羨ましい。

最初は、先日の着衣の私と同じく椅子に座ったナチュラルなポーズだったが、すでに少年は体の線をつかみ損ねているようだった。

制服や浴衣ではわからない、体のライン──その曲線がつかめないから、ヌードを怖がっていたのかもしれない。


「本当に好きなら、きれいに描いてあげなさい」

私のアドバイスはこれだけ。

やがて少女は椅子を立って、バレリーナらしく、さまざまな躍動感のある美しいポーズを見せた。

言うまでもなく、シルエットはヌードそのものだ。

「あ、きれいなお尻」
思わず言ってしまった。

少女も満更ではないようで、もっと笑顔になって演技を続けた。

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