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ヌードモデル詩織・初めての夜

第3章 浴衣について


こうなるよね。
ぴったりくっついた布団。

脱衣場からは浴衣で戻った二人は、部屋に入るなり思わず笑ってしまった。

「好きにしていいよ」
小さい声だったけど、はっきりと言えた。

さりげなく、彼が私の背後に立とうとする。

それを軽く制して、私のほうから彼に向き合った。

好きにしてという言葉と矛盾するのに、彼はうまく合わせてくれた。

帯が解かれ、落ちた。

襟を開かれ、素肌が覗いたのは一瞬だけ。
浴衣が落ちた。

白いシルクのショーツだけの裸身が現れた。

室内灯に照らされた肌は、彼の視線を浴びて、さっと朱がさした。

それもほんのわずかな時間。

私はお尻を押されて部屋の奥へ歩かされた。
この場合は、背中ではなくお尻が正解だった。

私は、とりあえずのように布団の中に入り、呼吸を整えた。

──大丈夫。まだ平常心だわ。

部屋の灯りが消され、すべてを脱ぎ去った彼が布団に入ってくる。

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