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機動戦士ガンダム~サナトリウム~  

第4章 戦火の恋人たち

「ナオを返せ~っ」

ガンダムと王子のモビルスーツは激しくぶつかり合う。

「ハハハ、二人の男がわたしの愛を賭けて戦う。愉快だ、ハハハ」

ナオは狂気を帯びた高笑いをして二人の戦いを見守る。

「愛して欲しいんだろ、妃にしたいんだろ。あの白いヤツを討ち果たすがいい。そうしたら存分に愛してあげるよ」

ナオのモビルアーマーもガンダムを攻撃する。最愛のナオの砲火に襲われて心が折れるのを懸命に堪えてジローは戦う。

「やめろ、ナオ・・ナオを返せ~」

ガンダムのツインアイが鋭く光ってビームサーベルが王子の乗るコクピットを貫いた。

「ナオ・・愛していたよ。帝国に、帝国に栄光あれ~」

王子の断末魔の叫びと共にモビルスーツは炎に包まれた。

「王子はやっと手に入れたわたしの巣だったんだぞ。弟や妹だけでは飽き足らずお前は巣までも奪うのか~」

ナオのモビルアーマーは狂気を帯びてガンダムを攻撃する。強化手術の副作用・・ナオの精神は完全に壊れて暴走している。

「やめろ、ナオ、帰ろう」

ジローの声もナオには届かない。涙ながらに戦うしかなかった。

ジローの心の動揺か、モビルアーマーの戦力が勝っていたのか、モビルアーマーの攻撃についにガンダムは大破した。

やられる瞬間にガンダムの銃口はモビルアーマーのメインエンジンを捕らえていた。メインエンジンにビームライフルが直撃してモビルアーマーもまた爆炎に包まれた。

ジローとナオの悲しい恋物語は最悪の結末で幕を閉じた。

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