テキストサイズ

果てなき場 ~ boundless field ~ ①

第2章 神の宮殿

「開削段階の具体的な内容は」
「大地を開墾して畑をつくり土壌に直接植えて栽培することです 内部段階はラビリア一層の栽培用生産設備での栽培のことです」
「どちらも見てみたい」
「では 両方おこないます」
「大地を開墾する方法が知りたい」
「メタロイドとゆう人型の機械 ロボットとも呼びますが メタロイドと農業用耕作ロボットを使って行います」
「そろそろ食事にしたいのだが」
「おもちします では そちらの席でお待ちください」
ゼルバとスウィイトは良子の誘導で食卓とおもわれるところに移動した.
ゆったりとして柔らかな長椅子が食卓の両側におかれていた.
良子に勧められて二人は対面して座った.
食卓のすぐよこの壁が動くと壁全体ががガラス窓のように透けて外が眺望できた.
「姫 どうやら 身の安全は確保できたようです 良子の話しは事実でしょう 良子を造った人々はわたしたちよりずっと科学や技術が進んでいて千数百年まえにすでにこのラビリアを造っていたのですね」
「わたくしは夢をみているようで ただ驚くばかりです ゼルバさまはあまり驚かれていない ご様子ですね」
「そうではありません ただ事実を知りたいだけです それがなんなのか事実を知ることが第一義です」
「ゼルバさまはやはり軍学者なのですね ごめんなさい 悪い意味でいっているのではないのです」
「わたしはエブル公を討たねばなりません わたしの代で帝家を横領されるようなことは御流儀の家の名にかけて断じて許すことはできないのです 生ある限りその道をみつけなければなりません」
「あなた一人が背負わなくても わたくしたちがしらない世界はひろくて わたくしたちがみていた世界は本当は小さなはかない世界だと知りました ここでずっと二人で暮らせるなら 小さな世界のことなど忘れてしまったほうが」
「わたしは天衣無縫の御子の子孫です 御子の兄宮は皇帝でありながら終生弟の御子に師の礼をおとりになった そのため我が家は御流儀の家として尊重されることになったのです その御恩をおかえししなければならないのです」
「あなたはどうして……」
スウィイト皇女は言葉を詰まらせた.
メタロイドが食事を乗せたワゴンを食卓のところまで押してきた.
メタロイドが料理の皿を並べている.
良子が料理の説明をして

ストーリーメニュー

TOPTOPへ