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【参加型小説・連鎖の尻尾】

第25章 おまけ②奥山心中


「こちらも求人を出されんたですか?」


俺の質問に女将は首を横に振る。


「ここはみての通り家族経営の小さな旅館です…求人を出したのは“鈴蘭館”だけですよ」


「“鬼灯旅館”は?」


七海が不思議そうに女将に聞く…。


「あそこも…生き残りとこの波に乗りたかったみたいだけど…先立つものがなくて……様子見するって」


女将さんは“鬼灯旅館”の足踏み状態の経営を心配しているみたいだった。


「その点、“鈴蘭館”さんは羽振りがいいみたいですね?」


七海が少し意地悪そうに女将に頬笑む。


「“鈴蘭館”さんも同じよ――――…でも、この波に乗りたかったのね…

従業員募集をすぐに始めたわ――――…住み込みで働いてもいいって人が何人か来たみたいだけど…

その後、どうなったかは聞いてないわねぇ?

でも、現状は変わらなかったのかもね…お給料や勤務形態を聞いたら…今の若い子たちには無理な話しだわ」



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