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天気師の少年

第4章 天気師の宿命

だからこの老夫婦が娘さんと会える手伝いをしたいと思って風海はそよ風を起こしてあげた。

優しいそよ風に吹かれて、老夫婦は幸せそうな笑顔を浮かべる。
どうやら娘さんに再会できたのだと思うと風海も嬉しくなった。

老夫婦は何度もお礼を言って幸せそうに帰っていった。

「ねえ、本当にもう力を使うのはやめてよね」

雨藍は涙を流して風海を抱き締めた。
風海はドキドキしながら雨藍を受け入れて抱き締めた。そしてふたりは初めてのキスをした。

キスをすると、もっともっと求めてしまうのか男の猛獣がアバれ出した。こんな時に鎮まれ、鎮まれと必死に言い聞かせるが、猛獣は全く言うことをきかずに意に反して猛り狂う。

こんな時にそんなことになるなんてと風海は激しく自己嫌悪した。こんな最低な自分はやっぱり消えてなくなってしまいたいとも思う。

それより、ぎゅっと抱き締め合ってるから、この猛獣は間違いなく雨藍に当たってる。これは一大事だ。絶対軽蔑されたよなと思う。

「う、うわっ、ごめん」

風海は慌てて離れようとしたが、雨藍はぎゅっと力を強めて風海を引き止めた。

「いいよ。これだけ元気ならちゃんと生きてるってことだもんね」

まるで風海が生きていることを感じているように雨藍は硬いモノに体を押し寄せてくる。

「もう絶対に力は使わないで。いなくなったりしちゃ絶対にイヤだからね」

雨藍が求める形でふたりは2回目のキスをした。今度は舌も絡めて大人のキスをしたから猛獣はますます猛り狂う。

「もう、やっぱりエッチなんだから。巫女さんの姿で勃つのは禁止したはずよ」

と雨藍は悪戯っぽく笑って硬いモノの感触を楽しんだ。命の部分がこんなに元気なら風海が消えてなくなることはないと安心しているようでもあった。

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